結月 Yuzuki

2021/07/28 03:03


日本をはじめ、中国や朝鮮半島にも広く自生するミカン科の落葉高木。

このキハダの樹皮は、生薬で黄檗と呼ばれ、陀羅尼助、御岳百草丸などの伝統薬の主成分のひとつです。


健胃整腸剤、止瀉薬として広く用いられています。

胃腸薬だけでなく、湿布薬として打ち身や捻挫にも用いられています。

陀羅尼助は1300年ほど前、奈良県の大峰山で修行をしていた役行者が疫病が流行って困っていた

民衆にキハダの皮を煎じて飲ませたことが起源とも伝わっています。


樹皮は古くから黄色の染料としても利用されてきました。

このキハダの収穫には、植えてから少なくとも15年から20年という長い年月を要し、

最近では葉や果実も注目され、伐採の際には収穫されるようになりました。奈良県も商品化を推奨している薬木です。